フラペチーノ一杯分の安心 ~乳幼児の保険~
~FP(ファイナンシャル・プランナー)雑記帳~
電車遊びが大好きな、保育園児のAくん。
ある日突然、顔や身体にむくみが出て、近くのかかりつけ医に受診すると、総合病院を紹介され、即入院となりました。
病名は、小児ネフローゼ症候群。
腎臓の疾患で、尿中に大量のタンパク質が流れ出て、全身にむくみが出ます。
原因は不明で、大抵はステロイド剤の投与で治まりますが、再発を繰り返し、思春期に消失する場合が多いそうです。
東京都では乳幼児の医療費自己負担分は免除になりますが、入院時の食事療養標準負担額は支払いが必要です。
食事代やおやつ代は、生活費の一部とも言えるからです。
他にも、薬の容器代、文書代、差額ベッド代などの支払いが必要になります。
Aくんの両親も、Aくんが入院する度に、日数に応じて、一月1万円台~2万円くらい支払うそうです。
「乳幼児ならば医療費負担がない」との認識が一般的なので、小さな子供に医療保険をかけている人は少ないと思います。
Aくんのお母さんが、「確か、保育園で保険をかけたと聞いた」とのことでしたが、保育園で掛けるのは、基本的には園内でケガをした際に補償するためのものです。
”医療費タダ” のはずの子供でも、実際に入院すれば、公的な助成で全てをカバーするのは無理ならば、一か月の保険料がフラペチーノ一杯分くらいの、お手頃価格の保険に入るのもよいのではないでしょうか。
よくチラシが入ってくる、こくみん共済、全労済、都(県)民共済、生協の共済などです。
しかも、共済でしたら、支払い金の残りが、毎年、割戻金として戻ってくるので、パンフレットの金額より少額で保証が買えることになります。
Aくんの発病後、Aくんの両親は、まだ保育園入園前の、小さな下の子を、月々数百円の、ケガも病気もカバーする、共済の保険に入れました。
Aくんは、病気のための医療保険が掛けられなくなっているので、ケガをした際のみカバーする、損害保険に月々千円ちょっとで加入。
電車よりライダーの好きな年齢になり、走り回ることも増えたそうなので。
子供の保険料をムダと見るかどうかは人それぞれです。
でも万が一、入院や付き添いといったことになってしまい、心身が疲弊するときに、予想外の出費にまでダメージを受けるのは、避けられます。
–––何事もなく元気に育ち、保険料がムダになれば、それはそれで一番幸せなのですから。
日々の暮らしの中に、ちょっと良いことがありますように…