マドモアゼル・ドゥ・パリ
基本生活費の削減を考えてみる~第2回目~、≪被服費≫です。
”詰まる”か”詰まらぬ”か⁈––––人により違いの大きい費目です。
(1)服装やお洒落への関心が〔小〕→節約効果 〔小〕の可能性
(2) 〃 〔中〕→ 〃 〔大〕 〃
(3) 〃 〔大〕→ 〃 〔小〕 〃
(1)の場合、それは私です…。
地方の地味~な公務員家庭に育ち、衣服にほとんどこだわりのないまま、いい歳まで来てしまいました。
安い服を、さらにシーズンオフのバーゲンで買って外出着にし、いよいよ風合いが悪くなったら家着に…。
元々、支出に占める被服費の割合が低い場合、これ以上詰めようがないというか、節約効果は限定的です。
最近購入したカットソー1枚当たりの平均価格 ≒最近 購入した通販の安いスパークリング1本の平均価格…と気付いて愕然としました (;''∀'')
我が家の場合、被服費より断然お酒代!が問題です💦
(2)高品質の服をまとうと気分が良い、みすぼらしい服で貧乏と思われたくない、いつもお洒落な人と見られたい、魅力的にみせたい……
誰でもそうです!服で気分も変わります。
ただ、収入の減少や、家族の増加などで従来の支出を減らさなくてはならない時、被服費削減が、最も効果的な層です。
Aさんは、お気に入りのデザイナーズブランドでお洒落を楽しんでいましたが、役員だったご主人が退職後は、年金だけの生活に。
生活に困ることはありませんが、以前ほど服にお金をかけることはできず、かと言って、かつての役員仲間の奥様方との集まりも続いています。
そこで、全てのアイテムをブランドで揃えるのではなく、手頃な価格の物を組み合わせるようになったそうです。
例えば、セーターは凝った手仕事のブランド品、中のタートルは量販店のもの…という風に。
「中、ユニクロよ。」と、さらっと言っちゃうところも、センスと相まって、洒脱だな…と思いました。
(3)センスやこだわりのみならず、仕事上、一定の被服費をかける必要のある職種の方がいますよね。
アパレル関係、営業職、広報部門など。
現在主婦のBさんは、デザイン関係の専門学校時代の友人Cさんと会った時、「その服、色落ちしてるね。」と言われたそうです。Cさんはアパレルの仕事に就いており、お給料の半分くらいを被服費にかけるとのこと。
”色落ち”=昨年~昨年以前に流行った色番、だそうで、そういう業界の方は、毎年服を新調する必要があるでしょうから、被服費は仕事のための必要経費で、その仕事に就いている限り、大幅な削減は困難かと思われます。
「マドモアゼル・ドゥ・パリ(パリのお嬢さん)」というシャンソンがあります。
小柄で陽気な<お嬢さん>の仕事はお針子です。
昔からモードの街として栄えてきたパリには、近郊や地方から貧しい農家の娘たちが、お針子として出てきていたようです。
歌の題名を「パリジェンヌ(パリっ子の女性)」としなかったのは、単に語感によるものか、生粋のパリ育ちではないからなのかと深読みもできます。
お金に余裕のある生活ではない<お嬢さん>、技術を活かしてお洒落を楽しんでいます。
コートに別布で💛ハート型のアップリケを付けようと思い浮かべたり、土曜日は日曜のお祭りに着ていくブラウスに飾りを縫い付けたり…。
ファッションも情報だけならタダで手に入る現代。<お嬢さん>のような技術がなくても、センスと工夫で節約しながら、お洒落を楽しむことは可能ですね。
♫ 私たちの通り道に ブーケや花輪を散らしたのは 彼女…
––– Mademoiselle de Paris –––
日々の暮らしの中に、ちょっと良いことがありますように…